このコーナーでは、霊の因縁が引き起こす不思議な話、前世と今世の関わりで生じたトラブルなど、電話占い弦の霊能者が実際に携わった鑑定相談エピソードをご紹介いたします。貴女ご自身が抱えるお悩みと照らし合わせ、多少なりとも解決のヒントとしていただくことができれば幸いでございます。
ある日ご相談をお受けした、千葉県にお住まいのミドリさん(仮名:33歳)のお悩みは、「容姿も性格も普通なのに、結婚適齢期を過ぎても結婚できない。それどころか、生まれてこの方、男性との出逢いがまったくない」というものでした。
詳しくお聞きしたところ、ミドリさんのご家族は85歳を過ぎるお祖母様を筆頭に、お母様、叔母様、長姉、次姉という、ご相談者ご自身も含めて6人の女所帯とのこと。お母様は20年前にミドリさんのお父様と死別され、その妹である叔母様は離婚を経て実家に戻った形、また40歳になる長姉の夫は一昨年に事故死され、35歳の次姉も夫婦の不仲で家を飛び出して実家暮らしといいます。とにかく配偶者に縁の薄い一族で、ミドリさんのすぐ上には兄に当たる男性もいらしたそうですが、この方も十代の頃にバイク事故にて夭逝されておりました。ご近所では「あの家は男が早死にする家系」などという口さがない噂も流れ、ご家族は肩身の狭いお暮らしとのこと。確かに電話口の声にも覇気がなく、非常に暗い印象を受けました。
ご相談を受けた電話占い弦の霊能者は、お話をうかがううちに「これは単なる結婚運うんぬんの問題ではない」と直感し、さっそく霊視させていただくことになったのです。
霊視を始めてまっ先に現れたのは、ミドリさんの5代前にあたるご先祖の老人でした。霊波の波長を合わせて霊体から直接話を伺ったところ、元々ミドリさんの家は、江戸後期から続いていた裕福な商家であったようです。そして明治時代の中期、跡取りとなったこのご先祖が本妻の他に数人の女性と関係し、その一人の怨念が家系に取り憑いていることが霊視でわかったのでした。
「どうか、この家の因縁を浄めて欲しい」としきりに懇願する老人は、没後100年近くを経過しているにもかかわらず、まだ完全に成仏しきってはおらず、さらにその背中にもう一体の黒い霊体の影も確認できました。どうもこの霊体が、ミドリさんの家に祟りを及ぼしている女性霊のようでした。
霊能者はさらに、この黒い霊体自身とのコンタクトを試みました。
黒い霊体は、次第に人間の形を取ってまいりました。日本髪を結った着物姿の女性で、元々は芸者さんをなさっていた方のようでした。すると先方も霊能者の霊視にすぐに気づいたらしく「存命中、自分はこの男(5代前のご先祖・老人の霊)に身請けされ、妾として囲われたが、本妻からひどい仕打ちを受け続け、最期は看取る者もなく病死した。自分の悔しい思いをこの男の子孫にも味わわせるために、家に取り憑いているのだ」という趣旨の言葉を、凄まじい形相で霊能者に浴びせかけてきたのです。
霊視結果を審査した上で、事の次第をほぼ把握した霊能者は、この女性霊と先祖霊に対してさっそく浄化の念を送ることにしました。また、ミドリさんに対しては、取り憑いている女性霊の名前を告げた上で、家の御仏壇にてご先祖様と一緒にお祀りし、ご供養するようにアドバイスさせていただきました。
当然のことながら、ミドリさんご本人は驚かれるばかりで疑念すら抱いておられましたが、後日、霊能者が霊視した通りの事実が過去に起きていたことを遠縁の親戚から訊き出してから血相が変わり、以来、家族全員を説き伏せてご供養に励まれるようになったそうです。そしてそのご供養は現在も継続しております。
霊能者のアドバイスから半年後、ミドリさんは勤め先の上司の計らいでお見合いをなさいました。お相手は地元で医院を営まれる家のご長男で、ひとつ年下の方だったそうですが、この話がとんとん拍子にまとまって婚約され、近々、挙式をなさるそうです。ご本人から婚約のご報告を受けた際に再度霊視をしたところ、一家の手厚いご供養が功を奏したらしく、祟りを成していた女性霊もご先祖の霊も共に成仏されておりました。
また、それまで病気がちだったお母様、お祖母様ともに健康を回復され、下のお姉様も別居していた夫とのヨリが戻ったとのこと。暗かった女系家族にも、少しずつ明るい光が差してきているようです。
「今まで霊の存在は半信半疑でしたが、電話占い弦の霊能力鑑定を機に、ここまで状況が変わってくると心から信じざるをえません。とにかく霊能者のアドバイスをいただいて幸運でした。本当にありがとうございます」と、ミドリさんよりありがたいお言葉もいただきました。
私どもに寄せられる鑑定相談のうち、先祖因縁や家系にまつわる祟り霊がもたらすトラブルというのは、実際にはそう多くはありません。しかし中には、今回ご紹介したようなケースに遭遇することも確かにございます。興味深いのは、自分の今の不幸が霊障であると信じている方の大半は思い込みに過ぎず、逆にそんなことなど考えたこともなかったご相談者の方が意外と霊障に関わっている、というケースが多いということです。
人間の霊魂は恐れるものではなく敬うものです。霊障と呼ばれる見えない世界のトラブルの多くも、それに関わる生者が亡き人を悼む真心を持ち、筋道を立てて解きほぐしていけば、必ず解決の道を見出すことができるのだということを、ぜひ心にお留め置きいただきたいと思います。